Return to site

《九》イワナガ - 9.Iwanaga -

孤独を知り、美と知恵を手に入れる

磐長姫(イワナガヒメ)は、天孫の一神、瓊々杵命(ニニギノミコト)が見初めた木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)の姉神。父神の大山祇命(オオヤマツミノミコト)は、妹と共に彼の元に嫁がせる。しかし、瓊々杵命は彼女を父神の元に返してしまうのである。父神は、磐長姫も娶れば風雪に耐える岩のように彼の命は安泰であったはずなのに、短い命で終わるだろうと嘆く。現在の価値観では、姉を引き出物として送ることなど当然考えられないが、シンボリズムで捉えると、このエピソードに偉大な秘儀を見ることができる。

 幸運のコノハナ、勝利のヤマトでは語られなかった──《六》ムスビに描かれた「退けられた」方の女性性が、このイワナガで浮かび上がる。彼女は男性に拒絶され、一体であったはずの妹とも切り離され孤独である。心は自然と内省に向かう。静けさと共にある磐長姫は、孤独を知った者の真の美しさと聡明さを湛えている。タマの霊力はそこに宿る。勝ち取るべき女性の愛とは、イワナガの愛に他ならず、その時、人生に変容の奇跡がもたらされる。

All Posts
×

Almost done…

We just sent you an email. Please click the link in the email to confirm your subscription!

OKSubscriptions powered by Strikingly